つれづれ夜咄(旧韓ドラ・懐かし映画・時々ビョンホン)

韓ドラ・懐かし映画・時々ビョンホンのリニューアルブログです。内容少し変更

純粋な人達が主人公のドラマ

夏のドラマはこの三つ
この世界の片隅に』、『透明なゆりかご』、『グッドドクター』
「この世界ー」は戦時中ややおっとりしたヒロインがお嫁に行った先で成長する物語。絵を描くのが得意。描いていると憲兵がやって来て「スパイだ」と言われて連行されてしまう大変な時代です。
「グッドドクター」と「透明なゆりかご」は医療もの。
「グッドー」の方は自閉症だけど素晴らしく記憶力のいい医師が小児科の医師としてこれまた成長していくストーリー。
白衣を着ている医師に対して患者の方はつい万能感を抱いてしまうけど、医師も技術と知識を別にすれば普通の人。いろんな人がいて当然。
「透明なー」は看護助手から一人前の看護師になっていく女性の話。
私は昨年、初めて病院に入院していろんな体験をしました。だからどうしてもそれ関係のドラマに惹かれます。

 

御曹司の破滅。源氏物語若菜の巻

栄華はやがて没落へ(源氏物語若菜の巻)
平安時代その頂点を極めたのはよく知られた藤原道長
紫式部の『源氏物語』はこの時代に、天皇の妻=皇后としてその栄華を誇った道長の娘、彰子の女房=侍女として仕えた式部が、この藤原家の栄華の様を少し時代を変えて描いた物語で、読みようによっては藤原家の運命を描いているということがわかる。
「栄華を独り占めすることは必ず没落につながる」という真実。
「若菜の巻」ではもう源氏は主人公ではなく、その次の世代が中心となります。
源氏の良きライバルだった頭中将の息子柏木は上流貴族の長男として何不自由なく、何事も過不足なくできて何の問題もないかのように見える。実はこういう場合が一番危険。
彼は自分の妻に天皇の娘=皇女を望んでいた。源氏の兄朱雀帝の娘女三ノ宮の婿に名乗りをあげていたのだが、朱雀帝は後ろ盾がない女三ノ宮の婿には不足と考え、悩んだ末、弟の源氏に娘の後見をと考える。天皇の娘ですから第一位の正妻として迎えることが求められる。
正妻的な立場の女性として源氏には紫の上がいるのですが、いろいろ事情があって残念ながら彼女は正妻ではない。
そこに朱雀帝は目を付けたのです。源氏は40歳過ぎ、姫はまだ13才ほど。親子程年の違う夫婦の誕生です。
幼な妻の宮を教育する情熱はもう源氏にはありません。
一方柏木はまだ三宮への未練が捨てきれない。顔さえ見ていないのにその幻に執着する。手に入らない物は何もないからこそよけいに・・・。
それが偶然にも若い公達の蹴鞠を立ち上がってみている宮をはっきりみてしまう。
この頃上流の女性は親兄弟・夫以外の男性に顔や姿を見せないことになっているのによりにも寄って幻の憧れの女性の姿をはっきり見てしまった。ここから柏木の狂恋がスタートするのです。

暑い夏、新ドラマ

猛烈な暑さが続いています。
信州と言えば「夏涼しい」というイメージがあるでしょうが、今年は全然違います。朝早くから暑く、夕方いくらか冷気を感じるぐらいです。
とにかく昼間はおとなしくしています。
新ドラマ始まる。
『高嶺の花』、『グッドドクター』、『チアダンス』など見てみました。
『高嶺の花』華道業界が背景。今華道の世界も家元があぐらをかいていられる状況じゃないんですね。フラワーアレンジメントとか、花芸とかいろいろあって、伝統的な「お花の世界」は苦戦しているようです。
その家元の娘に生まれた女性が自営で自転車店を営んでいる男性と恋をする?
その男性は母親の介護をしながら生活していたのですが・・・
その母親は間もなく亡くなり、あの世から息子にいろいろアドバイスするというしかけ。
この母親役誰かと思ったら十朱幸代。私の20代から30代の頃はテレビドラマのヒロインに引っ張りだこ。でも年を取って消えるんじゃなくて、その年なりの役でがんばってる。
あと、香山美子中野良子がヒロイン役でよく出ていました。
中野良子さんは高倉健さんの相手役として『』君よ憤怒の川を渡れ」という映画で、中国では最も有名な女優です。
1970年代「文化大革命」の嵐からようやく抜け出した中国の人々が見た日本映画が「君よー」だったとか。
無実の罪で陥れられた検事?役の健さんに自分を重ねた人が多かったとか。当時、9割の人がこの映画を見たのではと言われています。日本ではそれほどヒットしませんでしたけど。

 

 

 

 

高齢者は助けがないと避難できない

西日本豪雨災害
こんなひどい災害になっているとは知りませんでした。テレビ報道も同じ情報ばかりで、政府が積極的に救助活動をしていないのではという批判がでています。
なにしろオウム幹部の死刑執行の前日に衆議院会館で飲み会をしてそれをSNSに投稿する議員がいる政党が力をもっているわけですから・・・。
私も高齢者の一人ですので、避難指示とか勧告とかと言われてもにわかに動けない高齢者の気持ちと言うか状態がよくわかります。誰かが助けにきてくれなければ避難所には行けません。
今まで恐ろしい災害に遭遇したことがないので、市から配布される防災関係の地図とかあまり熱心に読んできませんでした。反省です。
日本は「災害列島」です。どこで地震、豪雨などがおこるかわかりません。「ここは大丈夫」という所はないと思ったほうがいいでしょう。
それでも消防の人が来てくれるとほんとに嬉しいでしょう。
人は経験してみて初めて分かるということばかりです。
わたしも去年入院して、それから医療にすごく関心をもつようになりました。
だから東京医科大に裏口入学させた、したというニュースを知って、医師になるにはうんと大変だし時間もかかるのにその覚悟があるのかと言いたい。
医師の資質は必ずしも偏差値順ではありませんが、一定レベル以上の学力は必要で努力する気がないなら他の進路を見つけてください。医師国家試験で不正合格させるのはむつかしいと言われますが、今のでたらめな社会ならそれも通ってしまうのではと心配です。

ヨーロッパ人は多言語対応

サッカーワールドカップに何時からこんなに熱狂を?
Jリーグが発足してからでしょうか。
マスコミの仕掛けでしょう。ワイドショーもワールドカップだらけですから仕方なく見ますが、試合は見ません。
確かに話題のアメフトなんかよりサッカーはにわかに見てもはるかにわかりやすい。
私も少し知識が増えました。知識が増えると少し面白くかんじるようになり、他の話題をやっている局はないかと探さなくなりました。
私は朝は羽鳥モーニングショーをみています。羽鳥さんは「自分が、自分が」というところをあまり出さない。MCの正しいありかただと思います。
玉川さんや青木さんが、まともな普通感覚の立場なのでそれも好感が持てます。
決勝リーグの初戦はベルギー。とてもじゃないけど格が違うようです。
ベルギーといえば「フランダースの犬」。チョコレート、レースも有名とか。小便小僧にも連れていかれますよね。
ドイツ語、フランス語、オランダ語、そして英語も話される。
日本だと韓国・朝鮮語は語順が同じなので比較的覚えやすい。中国語は発音がむつかしいけど、漢字という文字が共通なので観光ではそんなに不自由しない。
ヨーロッパの国同士は文字はアルファベッドで共通なので日本人が考えるほどには他国語としてむつかしくないかもしれない。

暗い時代の始まり『源氏物語』若菜の巻

大阪北部地震
昔、30年以上前に住んでいたところなので、ほかの地域より関心があります。
ブロック塀が崩れて来て亡くなった女の子。防ぎようがなくてほんとにかわいそう。こんな高い目隠しが必要なんて、都市の生活っていろんなところに思いがけない危険がひそんでいる。
ブロック塀の危険は宮城地震で頭に刷り込まれました。私の住む近所に高いブロック塀はありません。皆さん生け垣かフェンスです。
それにしてもプールの周囲を目隠ししなくてはならないとは・・・。塀で囲むと騒音が少しは減るのでしょうか、また女の子の水着姿に興味を持つ人間の目から隠すためですかね。

絶頂からの暗転、源氏物語若菜上・下
長い長い源氏物語。現代では源氏が須磨・明石に退去しているあたりまでと、復権して都へ戻ってからがよく取り上げられ、その間は簡単に飛ばしていくのがほとんど。
源氏の兄朱雀帝は、源氏が都から去った後、何かと不穏なことが起きる都に、遂に周囲の反対を押し切って源氏を都に呼び戻す。
呼び戻されてから本格的な「源氏栄華の時代」が始まります。
病弱な朱雀帝は帝の地位を東宮に譲って退位したい。
源氏と藤壺との間の子が冷泉帝として天皇に。その皇后に明石の君との間の娘がなるというこの上ない状態を迎える。現実にも藤原道長がこうでしたね。しかし歴史の研究者からすると、道長の時代は「政治の私物化」が進んで治安も悪化。都ではしょっちゅう火事があり、内裏=宮殿が燃えたようです。殆どが放火。そのたびに避難してどんどん内裏が東に移っていったとのことです。
式部はそんな暗い時代の始まりを「若菜の巻」で描くのです。次回へ。

スマホだけでは人生は深まらない

少女時代の読書体験
今や本を読む若者は少数派。一か月に一冊も本を読まない大学生が増えているという。
その代わりスマホとかラインとかに時間を費やしているのでしょうか。
私の時代にはそんなものはありませんから本を読むのが楽しみだった。
「白雪姫」だの「シンデレラ」などを卒業した後、中高生になって読む本といえばブロンテ姉妹の作品や「風と共に去りぬ」、「若草物語」、「足ながおじさん」、「赤毛のアン」シリーズなど。これらの作品は今でも人気があって、アニメ、漫画などで触れている人は多いでしょうが。中でもブロンテ姉妹には関心がありました。
19世紀(日本でいうと江戸時代の後半)のイギリスで牧師の家に生まれた姉妹は何とか自立できる道はないかと苦闘します。
この時代の女性はお金持ちの男性と結婚できないかとそればかりを追求する人生。それがかなわなければ、お金持ちの家の使用人、学問を身に着けていれば家庭教師というのが数少ない女性の自立の道でした。
牧師の娘だったブロンテ姉妹は教養があったので、家庭教師、ないしは私立学校の教師となりました。
その時代の体験がシャーロットの「ジェイン・エア」という作品に結実。
妹のエミリの「嵐が丘」それとはちょっと違いますが。
ジェイン・エア」はほんとにおもしろく読みました。
嵐が丘」はちょっとわかりにくいので、大人になって読むほうがいいかもしれない。
イギリスの小説はなんといってもこの国の「階級社会」を頭に置かないと現代の読者には理解できないところがあります。
アニメや漫画だと多分、こうした複雑なところはすっ飛ばしてあると思うので、改めて原作の方を読まないと読んだことにはならないですよね、当然のことですが。
そこへいくとアメリカの小説には階級社会のやりきれなさは出てきません。但し今度は人種による葛藤が主題になります。
風と共に去りぬ」はイギリスの圧政から逃れアメリカに移民したアイルランド人の物語になります。
ヒロイン、スカーレット・オハラのオハラはアイルランド出自の苗字なんですね。ライアンとかも。「ライアンの娘」とか「プライベートライアン」とか映画のタイトルになっている。
日本では江戸時代に女性が書いた物語ってすぐに浮かんできません。平安時代に貴族社会、その中でも中流貴族の女性達が作品を残しました。仮名の発明が大きかったですよね。最も紫式部は漢学の知識も充分あったといいますが・・・。