つれづれ夜咄(旧韓ドラ・懐かし映画・時々ビョンホン)

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御曹司の破滅。源氏物語若菜の巻

栄華はやがて没落へ(源氏物語若菜の巻)
平安時代その頂点を極めたのはよく知られた藤原道長
紫式部の『源氏物語』はこの時代に、天皇の妻=皇后としてその栄華を誇った道長の娘、彰子の女房=侍女として仕えた式部が、この藤原家の栄華の様を少し時代を変えて描いた物語で、読みようによっては藤原家の運命を描いているということがわかる。
「栄華を独り占めすることは必ず没落につながる」という真実。
「若菜の巻」ではもう源氏は主人公ではなく、その次の世代が中心となります。
源氏の良きライバルだった頭中将の息子柏木は上流貴族の長男として何不自由なく、何事も過不足なくできて何の問題もないかのように見える。実はこういう場合が一番危険。
彼は自分の妻に天皇の娘=皇女を望んでいた。源氏の兄朱雀帝の娘女三ノ宮の婿に名乗りをあげていたのだが、朱雀帝は後ろ盾がない女三ノ宮の婿には不足と考え、悩んだ末、弟の源氏に娘の後見をと考える。天皇の娘ですから第一位の正妻として迎えることが求められる。
正妻的な立場の女性として源氏には紫の上がいるのですが、いろいろ事情があって残念ながら彼女は正妻ではない。
そこに朱雀帝は目を付けたのです。源氏は40歳過ぎ、姫はまだ13才ほど。親子程年の違う夫婦の誕生です。
幼な妻の宮を教育する情熱はもう源氏にはありません。
一方柏木はまだ三宮への未練が捨てきれない。顔さえ見ていないのにその幻に執着する。手に入らない物は何もないからこそよけいに・・・。
それが偶然にも若い公達の蹴鞠を立ち上がってみている宮をはっきりみてしまう。
この頃上流の女性は親兄弟・夫以外の男性に顔や姿を見せないことになっているのによりにも寄って幻の憧れの女性の姿をはっきり見てしまった。ここから柏木の狂恋がスタートするのです。