つれづれ夜咄(旧韓ドラ・懐かし映画・時々ビョンホン)

韓ドラ・懐かし映画・時々ビョンホンのリニューアルブログです。内容少し変更

『獄中花』母を裁けるか明宗

『獄中花』48話まで
ご無沙汰してしまいました。『獄中花』あと数話をのこすのみとなりました。
意識不明だった明宗王ですが、奇跡的に意識を取り戻しました。ここで死んでもらっては困ります。
明宗には後継になる王子がいません。幼くして亡くなってしまったようです。
王が倒れたことでにわかに次の王になるべき世子を決めなければという話になってきます。
大妃やウォニョンらの小尹派は王族の中から自分達の意のままになる者を後継者に選ぼうと動き始めます。
病いから目覚めた王は遂に母である大妃が東宮東宮殿の女官達を毒殺した罪を明らかにする決意をする。
その役目をテウォンに果たさせようと持ちかける。
テウォンは自分の父であるウォニョンとその妻ナンジョンをこの事件の実行者として捕らえる。それを知った大妃はオクニョを捕らえ、解放を迫る王にならばウォニョンとナンジョンを解放せよと条件を出す。

よく似たドラマ『夜を歩くソンビ』と『夜警日誌』。
ホームドラマチャンネルで放映中ですが、どちらもこの世の者ならぬ者達が登場するファンタジー時代劇で、混同してしまいそう。
ソンビの方はイ・ジュンギ、夜警はチョン・イル。
韓国では今こういうこの世を超越したようなドラマがトレンドなのかな?
ペ・ヨンジュンの『太王四神記』がそのはしりだったような。
チョン・イルは中性的な美しさが特徴ですね。以前来日した時、日本の記者達にお母さんが自ら染色したハンカチをプレゼントしたとか。イル君のオモニも「息子ファースト」の韓国の母ですね。

『獄中花』母妃に牛耳られる明宗

『獄中花』44話まで
明宗、オクニョを守るためオクニョを側室にして宮中に迎え入れようと思いつくが・・・
一方、カン・ソノは元従事官のイ・ミョンホンからオクニョが東宮殿の女官カビと中宗との間に生まれた子であることを聞き出す。
カビは中宗の正妃(明宗の母)が、自分の息子を王位につけるため、前妃の子である東宮を毒殺しようとして毒を盛る現場を目撃してしまう。東宮殿に計画を知られてしまったことに気づいた妃は東宮殿の女官を片っぱしから死に追いやっていく。カビは従事官のミョンホンと共に逃亡する。ミョンホンとカビはお互いに心を寄せ合う仲だった。但し王宮に仕える身では結婚することはできない。
逃避行の間にカビが妊娠していることがわかる。中宗とたった一夜を共にしてできた子供である。それを知ったミョンホンはカビとお腹の子を守るために追手と戦いカビを逃がす。カビは妃の弟ウォニョンの配下に追われひん死の状態で典獄署でオクニョを生み息絶えたというのが真相だった。
オクニョと明宗は異母兄妹。側室にという申し出をオクニョは受けられないが王に真相を語ることもできない。真実を知れば母妃が自分のために犯した罪に王は苦しまなければならない。
このドラマは史実とは距離を置くストーリーですが、実際明宗の母妃は明宗を王位につけた後、後ろ盾として権力を握り、王は自分の思うような政治はできなかったというのが通説だそうです。
そして王は持病の心臓の病いで倒れてしまう。心臓に病いがというのは今まででてこなかったので唐突な感じがしますが、母妃に抑え込まれてストレスたまる生活ではあります。
唐突といえば、ウォニョンの正夫人に納まったナンジョンの従兄のチョン・マノという人物がヤンジ村というところで横暴な地主としてふるまい、そのために一家が破滅し、その恨みでマノに切りつけたとされる若者が典獄署に送られてきます。
外知部という弁護人の組織を作ったテウォンは裁判の場で道理を尽くして若者の弁護をしますが、ナンジョンの権勢になびいている捕盗庁の幹部は取り合わない。現代の裁判所も同じですね。
明宗は意識不明の重体。オクニョは明宗付きの女官の手引きで王宮に秘かに入り、王を見舞う。
ドラマはいよいよラストに入ってきました。

作者式部が反映した空蝉「源氏物語」

「雨世の品定め」
久しぶりの「源氏物語」です。
長雨の続く梅雨の頃、宮中では宿直担当の貴公子達が退屈しのぎに今まで付き合って来た女たちのあれこれについて感想を述べあいます。
話題は「中の品の女性に結構いい女がいる」という話になっていきます。この場合の「中の品」とは貴族の中でも中流階級、家の格でいくと「受領階級」地方長官、今の時代でいくと県知事ぐらいの位になります。源氏の作者紫式部の家がこれにあたります。
帝の息子である源氏はまだそのような女性と付き合った経験がありません。話に加わらず、寝たふりをして聞き耳を立てます。にわかに興味が湧いてきました。上流の貴族の女性は「箱入り娘」かやたらプライドが高い、男からすると付き合いにくい相手が多かったようです。
そこへいくと中流の女性は父や夫について京の都から地方に下る経験もしていて、何かと見聞が広くて話も面白いなんていうところもあったのかな?
源氏が中の品の女性と遭遇する機会がやってきました。それが「方違え」という平安時代の習慣。
陰陽道で悪いとされる方角は避けなくてはならない。吉の方角の家に一泊して自宅に帰る。
この日、左大臣家は悪い方角にあたっていた。そこで紀伊守の邸に泊まることになった。ここで源氏は紀伊守の父親である伊予介の若い後妻空蝉と一夜の契りをかわすことになる。
平安時代寝殿造りの家は基本的に壁がありません。部屋はつい立てや屏風で仕切って使う。
空蝉一行もたまたまその日、方違えかどうかはわかりませんが、何かの事情で紀伊守の邸に滞在していて、源氏の一行が同じ邸に泊まることを知ります。空蝉の侍女たちはもう大騒ぎ。
源氏も眠れるわけはありません。かすかなほの暗い灯りを頼りに空蝉の寝ている場所に忍んでいきます。こんな場合、女性は大騒ぎして人を呼んだりしません。相手は帝の息子です。恥をかかせるわけにはいかないのです。
「空蝉」の巻の読みどころはこの契りのあとにあります。その後、源氏はまた空蝉に会いたいと手紙を送りますが、空蝉はそれに決して応じようとしません。するとますます執着するというのが人の心というものですが、空蝉はわかっていたのです。軽々しくそれに応じればやがて飽きられて捨てられる。しかも自身は人妻です。
空蝉と呼ばれるこの女性は本当の名前はわかりませんが、何とか機会を作って忍んでいった源氏をするりとかわして後には衣だけが残っていたということに由来します。つまり蝉の抜け殻が蝉の形のまま残っているのと同じ状態というわけ。
賢明な女性空蝉。後に伊予介が死んで息子の紀伊守が妻にしようとしますが、これを受け入れず行き所のなくなっていた空蝉を源氏は二条院に引き取ります。空蝉は未亡人ですから出家をしていましたが。

『獄中花』 朝鮮王朝時代の弁護士=外知部

『獄中花』38話まで
オクニョは王の娘?
オクニョに残された母の遺品にあった「髪飾り」。それは中宗が(チャングムでおなじみ)情をかけた女官に与えたもの。だとするとオクニョは中宗の娘?王女?
オクニョの養父チ書吏殺人の疑いで逮捕される。
ナンジョンの商団で行首をしていた男が殺された。この男を典獄署からひそかに解放する役目をしたのがチ書吏だった。いい加減な捜査で斬首刑にされようとしている養父を救うためにオクニョは奮闘し、裁きの場で堂々と父を弁護し、裁判官に当たる兵曹は再捜査を命じる。
昭格署廃止の攻防
昭格署とは占いで国の行く末を決めたりする所。
朝鮮王朝は儒教の考えをもとに政治を行うことを基にしているので、儒学者達はこの役所を廃止したいと思っているが、昭格署を拠り所にして政治権力を握っているのが明宗の母である大妃やその弟、王にとっては叔父にあたるウォニョン達である。
「民は天ではなく王が守る」と明宗は昭格署の廃止に乗り出すが、大妃はこれに対してハンガーストライキで対抗する。母親にこれをやられると息子としては弱りますよね。
テウォン外知部(弁護士)を育てる決意をする。
法に無知な罪人に代わって役人に対して申し開きをする弁護人。かつてはこうした人たちがいたのだが、政府の手によって追放されてしまった。オクニョの奮闘を見て、テウォンは再びこうした人たちを育てようと決意する。
これがこのドラマの核心なのですね。外知部が活動する世の中。それは一方的な裁きで罪人にされることのない世の中ということになります。
チ書吏は「疑わしきは罰せず」の原則に従って釈放されます。

キム・テヒとピ結婚
このところ韓国芸能ニュースウォッチしてなかったので見逃していましたが。
ソウル大卒の優等生テヒとやんちゃなイメージのあるピの組み合わせ、ちょっと意外でしたが。
キム・テヒと言えば意地悪な女役の「天国の階段」とビョンホンと共演の「アイリス」が思い浮かびます。ピの方は「フルハウス」。
テヒさんが36歳にもなっているのには「えっ?」でしたが、思えば韓国ドラマを見始めたのは10年以上前からでしたからね。お互い年を取ります。

今年の大河も戦国乱世のドラマ

新ドラマ
『女城主・直虎』
真田丸』の後を引き継いだのはやはり戦国時代のドラマ。
この時代、弱小領主は何時攻められるか気が休まる時がない。これは「真田丸」と一緒。「真田丸」では父の昌幸が知恵を絞ってこの乱世を乗り切るのですが、最後の賭けに失敗。でもちゃんと長男信之という駒を残しておいた。
「直虎」では主人公が法師になってお家の存続をはかるのですね。
こちらは徳川に忠誠を尽くすことで、明治維新まで生き残る名門井伊家の礎を築いた女性の物語。
下剋上受験』
中卒の父親が可愛い娘に将来の選択を広げてもらいたくて、一緒に中学受験の勉強に励む。
この「一緒に勉強する」というのがいいですね。たいがいは「勉強しろ」とハッパはかけるけど自分は面倒くさいから一緒にやるなんてことはしない。仕事もあるしね。
きっとお父さんもどんどん賢くなっていくでしょう。「勉強できなくても元気ならいい」とも言えますが、いろんなこと勉強する習慣がつくと、世界が広がっていくメリットがあります。というほど私も賢くありませんが・・・。

一人旅のための集合場所下見ツアー
という番組がありました。
一人でツアーに参加したいけど、集合場所とか迷わないか不安という人向けに旅行会社が集合場所の案内をするという企画。
わかりますねえ、田舎はともかく大都会のターミナルって広いし複雑だし。
ビョンホンイベントでもその都度場所が違いますからね。私のように地方から上京する者は土地勘がありませんから。
ネットで下調べしてから行きますが、今まで迷ったことはありません。でも過信しないことですね。年取ってますから勘違いがあります。
東京ドームに代々木体育館、横浜アリーナ、埼玉スーパーアリーナ、東京フォーラムなどなど。
最初はドキドキしましたが、今は慣れました。タモリさんじゃありませんが、地理は割合得意なほうです。

影の実力者大妃『獄中花』

『獄中花』32話まで
地方の役所の官婢だったオクニョですが、その占いの技を認められて、昭格署という儀礼を司る役所の道流という役に就いて都に戻った。
ジホンは役所を辞めオクニョと共に商団を作る。
一方平市署長のテウォンは科挙の試験用の紙を受験生に用意させることを考え、ナンジョンの商団に紙の買い占めをさせようとする。しかしこの裏をかいたのがオクニョとジホンの商団。紙の原料のコウゾを買い占め、紙の値段を上げさせてしまう。これではナンジョンの商団のもうけが少なくなってしまう。それでもテウォンは買い占めを指示。
オクニョは監察官=明宗王に寺の増改築のために無用な科挙試験でその資金を作ろうとしている大妃らの企みだと知らせ、王は科挙を中止させる。
疫病の企み
大妃は王の権威を落そうと、ニセの疫病騒ぎを画策する。疫病の流行は王が不徳だからという考えがあり、この間王は政務から離れ、神殿で祈りを捧げなくてはならない。しかしこれまたオクニョの働きにより、疫病ではなく、夏場によくある「夏バテ」の一種だとわかる。
大妃側は秘密に王に進言する者がいるはずだと、お忍びで外出する王に尾行をつけ、「始末せよ」と命じる。
疫病を利用して買い占めた薬材を高値で売ったナンジョンの商団。
疫病をでっち上げた罪と薬材の買い占めをした罪で王はナンジョンを逮捕させるが、ナンジョンは口を割らない。
反大妃の大物イ・ジョンミンと元体探人で今はジョンミンの配下になったカン・ソノは王に、ナンジョンを釈放して、その代わりに役人や役所の不正を監視する部署の人事権を手に入れる取引を進言。
大妃はこれを受け入れる。そしてその役目=吏書正郎にジョンミンはジホンを推薦する。
オクニョの母の死の真相
オクニョの母は東宮殿に仕える女官だった。そして東宮殿に仕える女官は皆殺されてしまう。なぜか。それは女官達が前の王の毒殺の企てを知ってしまったからだ。
王はこのことを自分に仕えるハン尚宮から聞かされる。それを指図したのは母の大妃と叔父のウォニョンだった。
このドラマは史実ではないのですが、明宗の前の仁宗が即位一年ほどで亡くなっているので、こういう筋立てができるのですね。
チャングムに出てくる中宗の妃が王の母になって大妃として権力を振るっているのですが、後妻だったのですね。
実の息子の明宗に王位を継がせて、思うままに権力を振るう、それが目的だったようで、朝鮮王朝では王の母にあたる大妃が影の実力者というドラマがけっこうありますが、史実でもそのような例があるのでしょうね。
日本では平安時代以後は武家に権力が移ってしまいましたから武家同士の争いはドラマにもよく取り上げられますが、女性の政治の場への登場は皆無に近い。北条政子とか日野富子ぐらい?
江戸時代の大奥は無視できない力を持っていたようですが。

 

元日から駅伝三昧

駅伝三昧の三が日
ここ数年、箱根駅伝にはまっていましたが、今年は元日に始まる実業団対抗駅伝まで見るようになってしまいました。
というのも元日って見るもの何にもないんですよね。くだらないバラエティー番組見てるよりシンプルな若者の走る姿を見てる方がよっぽどいい。
そしてこちらには箱根を卒業した選手たちが実業団に入ってまた走ってる姿が見れるという楽しみがあるのを知りました。
「山の神」だった神野大地君が平地ではただの人だというのもご愛敬です。
ホント箱根駅伝の魅力は山登りあってこそですね。今年はその山の距離が短くなって、ちょっと興味が薄れたかなという気はしますが。「山の神」伝説が生まれにくくなりました。
いろんなエピソードが語られて、ちょっと語られ過ぎという気はしますが、とにかく最近は両親が息子に入れ込んで大変ですね。解説してる宗さんや瀬古さんの時代には両親は特に関係なかった気がしますが。宗さんなんか、家が貧乏で、自転車を買ってもらえず、みんなの自転車の後を走って追いかけているうちに走るのが得意になったと言いますからね。
それと兄弟・親子で走るケース多いですね。双子の兄弟の多いこと。宗兄弟がはしりですかね。
父が監督、息子が選手というケースもいくつか紹介されていて、これはお母さんが貢献してますね。お父さんがいくら選手だったとしてもお母さんのDNAはより男の子に反映すると言いますから。
時代が変わっても「走る」というのは人間の本能のようです。市民ランナーがものすごく増えて、各地のマラソン大会は申し込みの時点で電話さえつながるのも楽じゃないと聞きました。みんな参加費払ってあちこちの大会はしごするようです。といっても居酒屋のはしごじゃないから、体調を整えて、ある程度回数はかぎられますけどね。ハーフマラソンとか、もっと短い距離のもありますから、趣味と健康を兼ねて、ギャンブルにはまってる暇はない。
そんな中で箱根駅伝に出場したなんていう経験を持っていればスター中のスターですよね。
そして相変わらずアフリカ勢がところどころでチームの力になってる。黒人と言ってもアメリカの黒人は他のスポーツでは活躍しますが、故郷からはるか昔に離れて、アメリカ的生活をしていると走るというDNAは薄れていくんでしょうか。
駅伝は見ていて追い抜きがあったりして面白いですが、チーム競技なので、これを嫌う、あるいは合わない人もいて、「公務員ランナー」川内さんはそうですね。一人で走って一人で考えて、それができる競技でもありますね。特別の練習場はいらない。
穏やかな良い天気の新年です。平和で安心できる一年、いやずっとそうあってほしいです。