つれづれ夜咄(旧韓ドラ・懐かし映画・時々ビョンホン)

韓ドラ・懐かし映画・時々ビョンホンのリニューアルブログです。内容少し変更

「わたしを離さないで」のイシグロさん、ノーベル文学賞

長崎生まれの日系イギリス人カズオ・イシグロさんにノーベル文学賞
いつもこの時期になると、村上春樹氏の受賞はあるのかと話題になりますが、受賞したのは日本生まれではありますが、幼い時にイギリスに渡ってイギリス人として生きて来たイシグロさんでした。
「わたしを離さないで」という作品がドラマになって私も見ていました。その後土屋政雄さんという方が翻訳したものを読みました。
臓器提供のためにこの世に生み出されたクローン人間の子供達、やがで成人して臓器提供者になる。臓器提供するたびに死に近づいていくのですから若者で死んでいく。
クローン羊ドリーを初めて誕生させたのがイギリス。体外受精で初めて赤ちゃんを誕生させたのもイギリス。だから生命操作というのはイギリスに暮らしている人々にとっては関心のあるところなんでしょうね。
この話は近未来の設定で、もちろん人間のクローンを作るなどということは許されてはいませんが、しかしその技術はすぐそこまで来ている。
この作品はクローンとしてこの世に送り出された若者たちがそれでも自分達の生きる意味、人生の意義について模索するというもので、とても痛い話です。
正直言って、私には「臓器移植」という治療法にはすごく抵抗を感じます。一部の臓器はそうではありませんが、誰かの死を前提にしないとこの治療は成り立ちません。しかもある程度若い人の。子供の場合もあるでしょう。
やはりノーベル賞関連でいくと、山中伸弥先生の開発しているIPS細胞で再生するという研究が発展するといいなと思います。

『番人』9・10話
この回では「裏チーム」のボスがソウル中央地検の検事で、検事長にすり寄っていると見られているチャン検事であることがわかってしまう。
チャン検事を少年時代に襲った事件こそが、これから検事総長という司法の世界の最高権力者に登りつめようとしているユン・スンノ検事長の犯した悪の始まりでした。
チャンの父は身に覚えのない「北のスパイ」の嫌疑をかけられる。一度は釈放されますが、当時まだ一地方検事だったユンが事件を蒸し返します。
妻を亡くし再婚した父ですが、ユンの追及に精神が錯乱し、誤って妻を殺害してしまいます。それ以来精神病院に入ったまま廃人のようになって生きています。
再婚した妻にも連れ子の男の子がいました。加害者の子供と被害者の子供という関係になってしまった義兄弟。
一人は検事となり、もう一人は神父となり、ユンを罪に問う証拠を協力して追っていきます。
韓国では90年代ぐらいまで、北朝鮮のスパイだとか共産主義者だとか、捏造で拷問にかけられたり、果ては処刑される人までいました。そんなことも反映したドラマだなと思います。
日本でそんなドラマやってもあまりピンと来ないかもしれないけど、韓国では他人ごとではなく共感を呼ぶテーマなのです。
さてボスの正体とその過去を知ったチームメンバー。全てユン検事長が関わった事件で理不尽な目に遭っているわけですからチームから抜けるということにはならないでしょう。

新ドラマ『テバク』懐かしい顔が・・・

チャン・グンソク主演『テバク』始まりました(BS日テレ
どんなんかなあ?と見てみました。けっこういけます。何といっても韓ドラの懐かしい顔、チョン・グァンリョル氏とチェ・ミンス氏が出ていて、いい感じ出してました。若い俳優が次から次へと登場して来るので、最近は名前も覚えきれません。それだけに昔の?役者が登場するとホッとします。
チェ・ミンス氏の役は粛宗王。そうあの『トンイ』に出て来た王様ですね。賤民出身のトンイを側室にして、彼女の生んだ王子が後の英祖王という朝鮮王朝最長の在位を誇る王になる。この英祖をグンソク君が演じるのですね。
トンイと同様、宮廷で雑用をする係だったボクスンという人妻を粛宗が目に留める。それには仕掛けがあるのですが、その仕掛けを指示したのがグァンリョル氏。こちらの素性はよくわかりません。
参考本によりますと、粛宗は有能な王だったが、とにかく「女好き」。側室だけでなく、一夜妻的な相手もたくさんいたようです。チ・ジニ氏の演じた粛宗は人柄の良さそうな、トンイを引き立てる役目でしたが、ミンス氏の粛王はかなり癖がありそう。

『番人』7・8話
男優が不死身の活躍をするドラマは数多く見てきましたが、女優がここまで挑むドラマははじめてのような・・・。
一家皆殺しの事件の生き残りボミは惨劇のトラウマと世間の心無い評判から外出できなくなっていましたが、仲間の元刑事スジの危機を救うために遂に外に出ていく。
大ワル検事長の犬になり果てている刑事によって秘かに殺されそうになったスジでしたが、検事長の懐深く入り込んで検事長の悪の証拠を追求しているチャン検事とボミによって救われる。
ボミは家族を殺した犯人が父の経営する店で出前をしていたカン・シングという男だと知り、彼をおびき出し対決するが・・・。
この男は生まれながらに孤児で、住民カードもないと言ってました。韓国ではこのカードが身分証明書になっていて、これがないとまとまな仕事にも就けない。そんなこともドラマから見えてきます。日本でも戸籍がないとか、住所不定とか、本人の責任ではないところで社会からはじかれてしまう人がいます。いずこの国も事情は同じ。

プレイボーイの失敗「末摘花」

おこの物語(バカ話)「末摘花」
平安時代の結婚は夫婦同居ではなく、男が女の家に通う「通い婚」。
源氏の正妻は左大臣の娘葵上ですが、源氏はこの妻とはどうもしっくりいかなくて「夜離れ(よがれ)がち」。つまりあんまり妻の家へいかないんですね。
将来は妻にと思う若紫はまだ幼いですから恋愛の相手にはできない。そこで「どこかにいい女はいないか」と思って、ぶち当たった相手が末摘花。
好き者=プレイボーイは見境なく手を出しますから時には失敗、ひどい相手につかまってしまうこともある。
末摘花は常陸宮(ひたちのみや)という王族の娘なのですが、父が亡くなってしまい、荒れた屋敷に琴だけを相手に寂しく暮らしていると、源氏の乳母だった者が噂を持ち込んでくる。
にわかに興味をそそられた源氏ですが、乳母はうっかり話したことを後悔する。というのも姫君はとても源氏の気に入るような魅力ある女性ではないことを知っているので。でももし源氏と関係ができれば姫君にもそしてそれを手引きした自分にもいいことに違いないと、常陸宮の邸に案内する。
十六夜の月のもと、琴が聞こえる。さして上手とは言えないが、心そそられる場面である。
源氏は歌を贈る。会い逢う前に「歌の贈答」というのは貴族の男女の恋愛の常識。
しかし一向に手ごたえがない。じらしているにしては度が過ぎている。姫君は全く世間にうとく、男女のことも誰も教えてくれる人もなくどうしていいかわからない。仕方なくわずかに仕えている女房が歌の代筆をする。
どうもおかしいなと思いながらも、ライバルである頭中将もどうやらこの姫君に興味を抱いているらしいと知ると、出し抜いてやろうと出入りの女房に手引きさせて姫君の部屋へ。姫君はむやみに恥ずかしがるだけで、どうもようすがおかしい。
この時代電気はないし、暗がりの中で相手の容姿ははっきりわからない。
がっかりした源氏ですが、それでも縁ができた以上「お世話しよう」と思う。ここが本当のプレイボーイの在り方ですね。決して見捨てない。
そしてある雪の日、久しぶりに訪れ、朝を迎えて源氏は姫君の姿をはっきり見てしまう。
この時代高貴な身分の女性というのは冬なら寒さしのぎにたくさん着物を着こんで、座っているというか、横になるような姿勢でじっとしているのですね。立って歩くということはしない。いざって移動する。
ひどく背まがりに見えた。つまり胴が長い。それで背をまげているのですね。
そして顔ときたらひどく長くて、鼻が大きく長く伸びていて、先が赤い。見るに堪えない不器量さですが、源氏は珍しいもの見たさでつい観察してしまう。多分栄養失調なのでしょう、ひどく痩せていて、ただ髪だけは黒くたっぷりとある。
気が利かない上にこの不器量さでは誰も男は寄り付かないだろうと思うと、源氏は他に行くところのない老女房の分まで衣類など使いに持たせてやるのだった。
作者式部は「これでもか」とこの姫君のどうしようもない性格を情け容赦なく書いている。バカ話というには度が過ぎているじゃないかと思いました。
源氏は二条院に帰って、絵をかいている若紫のそばで、自分もたわむれに長い髪の女を描きその鼻の先にチョンと紅をつけたのだった。

スマホのハッキングでドラマ進行『番人』

『番人』5・6話
秘密チームのメンバーであるボミという若い女性はなぜか部屋から一歩も出ない。監視役として一日中パソコンに送られてくる画像を見つめている。
彼女は一家皆殺し強盗事件の生き残り。両親と姉が無残に刺殺された。
彼女の家はよくはやっている中華料理店で、米兵もやって来るような店。レジスターの中に納まっている紙幣の多さに目をつけた二人の米兵が強盗を思いつく。そしてそこには共犯者が。それはボミもよく知る身近な人達。叔父、店の料理人、出前をする店員。
警察はきちんと捜査をしてくれない。米兵が事件に関わっていることがわかると彼らの出国を認めてしまう。韓国もまた米兵は罪を犯しても治外法権が裏に手を回せば認められてしまう。この事件にも検事長のユン・スンノが関わっていた。
事件の後遺症からボミは外へでることができないのだ。
今日本でもスマホのハッキングが問題になっていますね。女優さんの不倫現場の写真が週刊誌に流失。どうやら自撮りをしたらしい。そんなことわざわざする気持ちが全く理解できませんが。「不倫」という遊びなんですね、きっと。
このドラマでもハッキングの名手が活躍します。こうした人にかかると、「自分のスマホであっても自分のものじゃない。誰かさんに勝手に使われている」というわけ。

ドラマで描かれて来た韓国の家族主義はいずこへ
韓国の地下鉄は65歳以上の高齢者は無料。それを利用して高齢者がちょっとした書類や荷物を宅配する商売があるのですね。
この仕事をする高齢者は年金では暮らしていけないので少しでも稼ごうとこの仕事をしているようなのだけれど、私達日本の韓ドラファンがさんざ見て来た韓国の家族主義や高齢者を敬う気風は急速に崩れていっているようで、苦労して一人前にしたのに成人したり、結婚したりすると親の元に寄り付かなくなるようです。でもそれを嘆きつつも老親達は「仕方ない。子供達も大変なんだから」と言っていました。(少し前のテレビ番組より)。

悪を裏側から裁く『番人』

新韓国ドラマ『番人』(衛星劇場
少し間があきましたが、新ドラマ『番人』が面白くて見始めました。
理不尽な犯罪の被害者になった者達が、加害者が正統に裁かれることなく、事件が闇に葬られてしまったのが許せず、秘かに手を組んで復讐を遂げていくというストーリー。
「必殺仕事人」とか、イ・ビョンホンの映画「内部者」に通じるような設定です。
シングルマザーの刑事として日々奮闘してきたチョ・スジ。だが最愛の娘を殺されてしまう。犯人は検事長の息子で高校生のユン・シワン。検事長の力で事件は無きものにされてしまう。スジはシワンを追い詰めるが結局警察を辞めることになる。
そして「闇の組織」の一員になる。この組織のボスは顔を見せないのだが、実はソウル中央地検の検事チャン・ドハンなのだ。ドハンは上司に取り入って、その都合のいいパシリ役をやって、検事長に近づいていく。「内部者」のチョ・スンウのやった役を思い起こさせるキャラクター。彼には検事長が過去に犯した許せない事実があった。その落とし前をつけるために検事になったのだった。でもそういう所はこれっぽちも見せない。
女性刑事だったスジのアクションがものすごいのが特徴。オートバイを乗りこなす。イ・シヨンという女優さんですがなかなか大変だと思います。
とにかく今の時代というのはIT技術により位置情報とか瞬時にわかりますから、それを駆使してターゲットを追い詰めていく。
韓国でも日本でも、いや世界中で権力を持つ者達による犯罪が横行している時代ですから「彼らの悪」が単なるドラマとは思えず「ああ、そうなんだろうな」と思えてしまうところがドラマの迫力になっています。

婿入りも大変『女王ヴィクトリア』

女王ヴィクトリア』世紀の結婚
お相手はアルバート。ドイツのザクセン公国の第2皇子。ヴィクトリアの母ケント公妃の兄の息子にあたる。つまり従兄。
かつてヨーロッパでは王室同士国を超えて相手をやり取りしていた。お互い親戚同士だからそれは簡単?
現在はイギリスをはじめとして出身がどうであれ、自分が気に入った相手と結婚していますが。
日本の皇室はなかなかそうはいきませんね。特に皇太子妃になる人がいません。大変なのがわかっていますから。
ザクセンは小国で、しかも第2皇子のアルバートは財産と言えるようなものは何も持っていません。
ヴィクトリアとアルバートはお互いを気に入ってますが、婿入りするアルバートとしては自分が自由にできる年金や立場がどうなるのか気になります。
もし何もなければハンカチ一枚手に入れるにも妻であるヴィクトリアにお伺いを立てねばなりません。
ヴィクトリアは「ハンカチなら王宮にいくらでもあるわ」と言うのですが、そういう問題ではありません。
ドラマを見ていて知ったこと。それはイギリス人はドイツ人が嫌いだということ。多分フランス人も嫌いだと思います。この3国はお互い快く思っていない。ライバルなんですね。
ちょうど日本人が朝鮮や韓国や中国が嫌いというか、相手が自分より上になることが面白くないという気持ちにすぐなるのと同じ。
『ダウントンアビー』でもそうでしたが、上層部の人達のドラマと共に必ず使用人の人達の物語が並行して描かれ、ストーリーに厚みを持たせる効果を出しています。韓ドラも時代物はそうですね。

少女を理想の女性に育て上げる

藤壺宮の形代、若紫
夕顔の死のショックから立ち直れない源氏。それはそうですね、共に夜を過ごしている間に突然相手が死んでしまったんですから。
わらわ病みと言って周期的に発作の起こるマラリヤ熱のような症状が起こります。平安時代、こんな原因不明の病いには加持祈祷といって、お坊さんや行者に祈ってもらうしかない。
北山といって都の北の方面の山の中に大層効き目のある寺があるというので、気分転換も兼ねて供連れで出かける。
ここで源氏は生涯の伴侶となる女性に出会うこととなる。若紫、のちの紫上ですね。といってもこの時はまだ10才ぐらいの少女。召使の子が雀の子を逃がしてしまったと、祖母である尼君に泣いて訴えるような幼さです。それを源氏は垣間見る。
何とこの子が源氏にとっての「本命中の本命」、だがそのことを決して人には知られてはならない父桐壺帝の妃藤壺宮に生き写し。それもそのはずで、この少女は藤壺の姪に当たる関係なのです。
父母はすでになく、尼となっている祖母に育てられているという心細い身の上。これを源氏が引き取って養育、理想の女性、それこそ「源氏好み」の女に育て上げるというわけです。紫の向こうに藤壺を見ているわけ。こういうのを「形代」というのだそうです。
理想的な女性と書かれているのですが、どうも私にはこの紫上という女性のイメージがわいてこないなあと思っていたのですが、その理由これだったんですね。要するに「身代わり」ですから。
でもこの頃、源氏の君もまだ18か19の若者。
紫が大人になるのを待たねばなりませんから、その間「ありき(歩き)」といって、これと言った女性をあさります。その一人として例のとんでもない「ぶざまな姫君」末摘花が登場します。